ぽんず製造所

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テスラコイル

自動二次コイル巻き機

もう1年近く前になりますが、自動二次コイル巻き機を作りました。記事書いてないことを思い出したので今書きます。

テスラコイルはあの二次コイルを作らなければもはやテスラコイルとして成り立ちません。
でもコレを巻くのは非常に面倒で大変。1000回くらい巻かなければいけません。
ということで自動でコイルを巻いてくれる装置を作ってみました。
今までも電動ドリルの先に塩ビパイプを取り付け、半自動で巻けるようにしていました。
しかし、巻いてる時の調整は手で行わなければいけませんし、巻数もカウントできません。巻数は使った銅線の重さを量る、または巻取り長を測って線の直径で割ることで大体の巻数は算出できますが、スキマや誤差で正確には測定できません。
そこで、巻数をカウントできて、調整も自動でしてくれる、というのを目標にしました。

まず。正確に巻数をカウントするために、今回は巻取り用モーターにステッピングモーターを用いることにしました。DCモーターでもいいですがフィードバックが必要になると思います。
次に、線を巻いていくと巻くべき場所が移動するので、巻く場所を調整する必要があります。
これも正確に移動させる必要があるので同じくステッピングモーターにします。

そんでもって適当に回路を作りました。

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左から、制御回路、モータードライバ基板、ステッピングモーターです。
制御回路には秋月の福箱から出たものを使ったり、部品箱の奥底にあったものを使って、極力お金をかけないようにしてみました。部品の消化にもなるし
モタドラはなんだか大げさですが、学校に大量にあったICをいくつか頂いてきた(許可済み)ものなので文句は言えないです


次に巻き取るところを作りました。

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真ん中にコイルをセットします。 
一応最大40cm程度のコイルまで巻けるようにしました。右側の板は下のアルミ棒に沿って移動できるようになっているので任意の長さで調整できます。

巻線を自動送りするところも取り付けました。ネジ送りになっていて細かな移動が可能なはずです。

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これは巻線を掴む部分です。
こんな感じで線を通したらフタで挟み込みます。

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布を使ったのでいい感じに線を摘んでくれます。ネジで挟み具合を程よい感じに調整することも出来ます。ピッピッって糸が張る感じです。



さて、この時点でハードはほぼ完成なのでテスト用プログラム書いて動かしてみました。
この時ステッピングモータは二相励磁で動かしていて、その分解能が低かったためか、モータが思ったよりガクガク動いてあまりよろしくありませんでした。
そこで、マイクロステップ駆動というものでもっと細かな制御をすることにしました。電流値を細かく制御するらしいのですが、マイコンで制御するのは大変めんどくさそうなので専用ICのTB6608FNGつ使うことにしました。

制御基板のLCDの裏は空きスペースとなっているのでそこに実装しました。

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結構発熱しそうだったので銅板貼っつけてその上にIC載せました。配線はUEWでやりました。
そしてその上にクールスタッフ貼って放熱はバッチリです。(結局、実際動かしてみると思ったより発熱しませんでした...)

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結果として制御基板とMDが合体して1枚になり、ステップ数も細かくなり、モータの制御も楽になって一石三鳥です。
ついでにDCジャック付けました。

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基板を取り付けて完成です。

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全体的にかなり雑な作りなのは、急いで作りたかった・安く済ませたかった・まぁでもそれなりに使える、を求めた結果です。許して


ソフトはこんな感じになりました。



turnsは巻いた数、densityは巻取り間隔です。横の矢印は巻く方向とかです。
RotationModeはコイル側だけ回します。ニス塗りのときに有用です。MovementModeとかは送り位置の調節とか用です。


VU管とはこんなの作って連結します。

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試しに巻いてみました。途中で間隔を変更しながら巻いてるのでこんな感じになっています。

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本番用コイル(約800巻)を巻いてみました。動画は40倍速にしていますが本当は約10分かかりました。



出来たやつ
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782回巻いたらしいです。
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キレイに巻くにはどうやらセッティングにコツがいるようで、それまでUEWを結構無駄にしてしまいました。あまりにも雑に作ってしまったので精度の悪さや歪みなどがあり、その影響もあると思います。
しかし手巻き/半自動巻よりかだいぶ楽に制作できるようになったので良かったです。

ネタがない

最近は特に何もしてないです。書くネタもないので、今年咲いた秋月の彼岸花でも貼っておきます。去年買って植えたら咲いて今年も咲いたので2回目ですね。

9/12 気づいたら芽が出てました
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9/13 茎が伸びてる
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同日夜 朝と比べても伸びてきています
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9/14
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9/15 伸びるのが早いです
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9/16
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9/18 KKTと違って皮が剥けました。スルムケ! 身内ネタ失礼致しました
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9/19
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9/20 そろそろ出そう
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9/21 咲きました!
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9/22 それなりに咲いてきました
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9/24 満開です!
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9/28 数日後には枯れてしまいました。かなC
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9/29
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10/2 あーあ
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10/11 久しぶりに覗いてみると花の茎の根元からちっちゃい葉っぱがワサワサ出てきてました。かわいい。茎はまだなんか残ってます...
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現在は茎の部分は消滅してめっちゃ葉っぱが大きくなっています。
今年もきれいな彼岸花でした。



話変わりまして某高専の文化祭に行ってきました。

Xe氏作 電気自動車...?
誘導電動機とインバータとバッテリをゴーカートに積んだそうです。試乗させてもらいましたが結構スピード出ます。3人乗っても大丈夫です。写真に写ってるのはXe氏とたまごさんです。これを3日で作ったって言うからヤバイ
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Xe氏作 電車...?
誘導電動機とインバータとバッテリをフレームに積んだそうです。試乗させてもらいましたが結構スピード出ます。
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タマゴさん作 DRSSTC
おっきいです。なんだかんだでこのサイズの稲妻を生で見るのは初めてなので興奮しました。
キーボードが用意されており誰でもテスラで演奏できるようになってました。
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弾いてるのは作者本人です。テスラ作れてピアノ弾けてこの人つよい。回路構成もなかなかキチガイでなんで素子が潰れないであんなにもよく放電するのか不思議です。


ここは特等席ですね!手を伸ばせばもう放電に当たりそうな場所です。
たまごさんによる生演奏です。



ジャパリまん
焼きごて作者はセンスないさん。なんと手動フライスでこの曲線を出したらしい。頭おかしい。
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Xe氏作 VVVFインバータ
不調だった模様で動いていませんでした...写真撮り忘れました。

代わりと言ってはなんですが、自分もなんとなくVVVFインバータ持ってったらなんか飛び入り展示してしまいました。
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ぶん回してんのはできたてほやほやバーサライタです。テープではっつけてるのでいつぶっ飛んでいってもおかしくないです(危ない)
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そういえば加減速ボタンを作りまして適当に回して遊べるようにしました。プログラムにはとりあえずいろんなVVVFパターン入れておきました



文化祭非常に楽しかったです

ふぇぇずしふと

1ヶ月くらい前のことですが、フェイズシフトフルブリッジ回路の実験をしてみました。
フェイズシフトフルブリッジというのは、フルブリッジ回路のアームごとの位相をずらして出力を可変できるというものです。

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アームの位相が同じならば負荷に電流は流れません。

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半分ずれた時は負荷には少しの期間だけ電流が流れます。

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完全にずれた状態、つまり普通のフルブリッジの状態では常に電流が流れます。

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出力可変ならPWMかなんかでやればいいじゃんと思われるかもしれませんが、フェイズシフトならデューティー比を50%固定で出力可変できるので、GDTなどPWMに向いていない回路で使用できます。
あとスイッチング損失を低減できたりするみたいです。



実験風景 きたない

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自分がこんな回路の実験するのはもちろんテスラコイルを作るためなのでほぼテスラコイルと同じような回路構成となっています。
適当なLとCで共振回路を組み、フルブリッジで駆動します。CTで共振電流をフィードバックして動かすようになっています。


波形です。
黄色と水色が各アームの出力(というかこれはゲート波形だけど)、ピンク色が電流波形です。

これは出力小=位相がほぼ同じ時の波形です。
位相が若干ずれてる程度で電流もそれほど流れていないのがわかります。

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そしてこちらが出力最大=位相を完全にずらした時です。
電流が先程よりかなり流れてますね。

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そんでもって全期間?を見た波形。
黄色に対して水色がずれてるのがわかります。電流値も小~大までありますね。

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全体図。電流値を徐々に大きくしています。

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んでもってQCW用の波形にしてみました。若干回路の調子が悪いです...

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でもまぁいい感じですね。
で、なんとなくこのままテスラの1次を駆動してみたら...

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放電出ちゃった....

テスラコイルでけものフレンズの曲を演奏した

最近記事のネタもないし、紹介を忘れていた(?)動画のことでも書こうと思います。


随分前のことですが、けものフレンズOP曲の「ようこそジャパリパークへ」をテスラコイルで演奏しました。



本来NT京都の宣伝用に作った動画です。
のほほーんと適当に投稿したらけもフレブームに乗ったようでなんかメチャクチャ伸びてしまいました...こんなことならもうちょっとちゃんと作っておけばよかった...
MIDIはわいえすさんの【MIDI】ようこそジャパリパークへ(けものフレンズOP)を耳コピしてみたです。ありがとうございます。


その後セルリアンの曲も投稿してみました。



今回は前回の反省点を活かすとともに動画の最後の部分でちょっとしたテスラコイルの紹介を入れてみました。
この動画ではテスラを2本用意し、片方は普通のSSTCでメロディー、もう片方はQCWでドラム音という動作をさせています。
最後のしんざきおにいさんの曲ではQCWのほうにメロディーをやってもらい、放電に触るときだけQCWで手に放電を伸ばしてきてもらおうとか考えてたら普通の放電にあたってびっくりしました(池沼)
演奏データ作成は白河しらさんです。白河しらさんのファミコン実機音源で、けものフレンズのBGMを演奏 すごーい編を見てこれダッと思い直接お願いしてデータ頂いてしまいました...ホントすいません。ありがとうございます。

そうそう、ねとらぼさんでも取り上げてくれました。
テスラコイルの放電音で演奏する「セルリアンのテーマ」に驚きの声 これがセンボルトペンギンか…… - ねとらぼ
あと
週刊ニコニコランキング #513 -3月第1週-でジャパリパークを、
週刊ニコニコランキング #523 -5月第3週- 修正版(なんか削除されてて見れない)でセルリアンを取り上げてもらえました。
うれしいです。ご視聴ありがとうございます。

簡単にランプ波を作る

QCWDRSSTC用のランプ波(のこぎり波)簡単に作れるような回路を考えたので紹介します。
(違う用途で調べて来られた方は参考程度にしておいたほうがいいと思います...)

基本的にはコンデンサを定電流充電すると電圧が線形的に上がっていくことを利用します。

①定電流ダイオードを使う
回路です。

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多分これが一番早いと思います。
定電流ダイオードで定電流充電し、MOSFETがONになるとコンデンサにたまった電荷を放電しランプ波にします。
これは一番簡単だとは思いますが、欠点がいっぱいあります

・充電電圧がVCC電圧に近づくと直線じゃなくなる
満充電付近になると、電流が流れにくくなって最後のほうが直線じゃなくなっちゃいます。なのでVCC-1Vくらい(CRDによる)までの電圧を使うようにすればきれいな直線が得られると思います。VCC電圧をちょっと高くしておくのもありだと思います(たぶんテスラなんか近くに12Vラインとか通ってるっしょ)

・ランプ波の傾きが変えにくい
傾きはコンデンサの容量を変えるかCRDの電流値を変えることでしか変えられません。両方とも半固定抵抗のようには可変できないのでピンポイントの値を見つけるのはなかなかめんどくさいと思います。

・QCW用のランプ波っぽくない(?)
QCW用ランプ波は、下の画像の左のような波形にしているものが多いです。しかしこの回路では右のような波形なのであまりよろしくないかもしれません。実際放電にどう影響するのか知りません。

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②トランジスタを使う
回路です。

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これはちょっとめんどくさくなりましたが基本的な部分は変わっていません。
まず上のPNPトランジスタがONになるとコンデンサの充電が開始されます。ベース電流は常に一定なので定電流充電をすることができます。
次は放電するときですが、上に書いたことと同じです。定電流で放電できるので、①で問題になっていた段々電圧を下げていくという動作ができます。
そしてこの回路はベース抵抗を可変させることでランプ派の傾きを変えることができます。PNP側の抵抗を変えれば立ち上がりの傾きを変えられるし、NPN側を変えれば立ち下がりが変えられます。
しかしこの回路にも欠点が

・トランジスタの種類や温度、個体差などで変わる
コレクタ電流はベース電流*hEFですが、hFEは様々な条件によって異なってきます。種類で変わるのはもちろんですが、同じ種類でも温度で変わったり、個体差もあります。なので回路を組んだら一回確認してみると良いと思います。

・ベース抵抗がデカい
大きめの抵抗を付けてベース電流を小さくしているのですが、テスラコイルのノイズがこの部分に紛れたらガバガバになりそうですよね。大したことじゃないです。それだけです。






ということで実際に実験してみました。

①の回路
CRD=E-101(1mA)、MOSFET=2N7002、C=1uF、VCC=5V
黄色がランプ波で水色がMOSFETのゲート電圧

実験したけど画像撮り忘れました!!1
(今度実験したら撮っとくよ)

まぁまぁです。電源が5Vなのでコンデンサの電圧が3.5Vくらいで充電を止めてます。
ちなみにそのまま充電していくと

実験したけど画像撮り忘れました!!!
(今度実験したら撮っとくよ)

こんな感じで最後のほうが曲線になってしまうので注意が必要です。





②の回路
PNPTr=2SA1015GR、NPNTr=2SC1815GR、ベース抵抗PNP側=470kΩ、NPN側=100kΩ、C=1uF、VCC=5V

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綺麗です。理想に近いと思います。

①と同じように充電を続けてみると、
※実験なので充電時間を長くしたと言うかコンデンサの容量を少なくしています

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電源電圧のすぐ近くまで直線を維持できていますね。電源電圧まで達するとそれ以上は電圧は上がらないので上が平たくなっています。




と、こんなかんじで比較的楽にランプ波を作れたと思います。あとは入力パルス幅を調整したりする回路を設ければいいと思います
また、この回路は簡易的なものなので、ガチでやる場合はなんかちゃんとした定電流回路を使ったりそもそもマイコンから出力させたりすることをオススメします
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