ぽんず製造所

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パワエレ

オートトランス式昇圧コンバータの試作

今まで、バッテリーなどの低電圧からEML用の高圧コンデンサを充電する際には、主に昇圧チョッパを使っていました。
ヒステリシス電流制御を開発によって高出力も出せて使い勝手も良かったのですが、昇圧チョッパの原理的に、スイッチング素子には大電流を流す・出力電圧がそのまま掛かるため、大きな負担がかかっていました。
高耐圧の素子は一般的にオン抵抗(MOSFETの場合)が大きく、そこに大電流を流すとなれば、大きな損失が発生します。損失は熱になるので大きなヒートシンクが必要になります。小型化・高出力化が求められるEMLでは熱の問題はより厳しいものとなっていました。
高耐圧でも低オン抵抗な素子もあるにはあるのですが、値段がお高い&ドライブが大変なので実用的ではありません。
EMLでは12V→400Vなどといった高昇圧比ですが、正直こんな昇圧比かなりきついものがあります。

そこで今回試作したのがオートトランス式昇圧コンバータです。
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ググっても、使用例が少ないのか、ググり方が悪いのか、あまり情報が出てこなくて(あるにはある)正式名称もよくわかりませんでした(アナデバ曰く"タップ付きインダクタ昇圧コンバータ"だそうです)。
昇圧チョッパの派生のような回路で、インダクタにオートトランス(単巻変圧器)を用いています。フライバックコンバータの非絶縁な形とも見れると思います。トランスとして使ってる感じではないのでこの呼び方は微妙かもしれないです。

動作原理としてはほとんど昇圧チョッパと似たような形になります。




記事書いてたら眠くなってしまったのでまた後で追記します。

正負出力400W電流型DC-DCコンバータ

VVVFカート2号機のモータ駆動用の電源として、電流型フルブリッジコンバータを制作してみました。24Vのバッテリーからモータを駆動できる300V程度の電圧まで昇圧する装置です。

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スペック
入力電圧:24V
出力電圧:±150V
出力電力:400W

モータが200Wで、過出力をさせたいな~なんてことも思ってるので一応400Wで設計しました。またインバータは3レベルインバータを使う予定なので両電源出力としました。電流モード制御を使ってるので応答性も良いです。
なぜ電流型コンバータを作ったかというと、入力電流が常に流れてくれるから・トランスの巻数比が足りなかったから・あとは作りたかったからです。最初のがとても重要で、入力電流が常に流れてくれるということはバッテリーの利用率が上がります。つまり電流型は昇圧に向いているということです。またピーク電流・リプルが小さくなりノイズが減るなど効果があります。あと電流ぶちぶち切るよりずっと流れてるほうがバッテリーにも優しそうじゃない?と勝手に思ってます。知らんけど。


なんか歪んでね??????????
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メイン素子に放熱器がついていませんが、筐体が放熱器みたいな感じになる予定なので大丈夫です。

入力部のインダクタはセンダストコアを使い平角銅線:通称きしめんを巻いた美味しそうなコイル。
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出力の整流ダイオードの放熱器はいいサイズがなかったので2つ重ねています。
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制御基板は別になっていてメイン基板に差し込む感じになっています。
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今回作ったコンバータ+3レベルインバータ+LCフィルタでDC-ACを組んで実験してみた時の動画です。ちゃんと動いてくれてます。



こいつを制作するにあたって色々あったのでダラダラと書いていきます

VVVFカート1号機の電源もバッテリーで、昇圧には昇圧チョッパを使っていました。今回も昇圧チョッパを使っても良かったのですが、今回はなんとなく入力と出力を絶縁したいなということで、トランスを使った絶縁型DC-DCとすることにしました。
でもトランス巻くのめんどくせぇな...ってことで昔ジャンクで買った故障DC-ACを分解してトランスを取り出して使うことにしました。DC-ACも今回のコンバータもやりたいことが似ていて流用しやすいと思ったからです。
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そして何よりこのかっちょいいクソダサDANGERシールが好きだからです。
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トランスは8個も収穫できたので1つ解体してみました。EERコアで巻数比は1次3T+3T、2次16T+16Tでした。面白いのが1次側で、銅板が1次巻線になっています。シールドじゃないですよ、巻線です。話には聞いたことあったけどほんとにあるんですねぇ。
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また軽く回路も調べてみるとプッシュプルコンバータのようです。DC-ACにはPPコンがよく使われるようです。
このプッシュプルコンバータごとそのまま流用してもいいかなと思い回路を試作してみました
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が、トランスが思いっきり偏磁して萎えて没になりました。ついでにいうと巻数比も微妙に足りなくて最初からあまりやる気がなかった。

そんなわけで電流型フルブリッジコンバータを作ることにしました。
電流型コンバータでは、入力のインダクタによる昇圧と、トランスの巻数比による昇圧で2段階昇圧するような動作になるため、巻数比以上の電圧を出力できます。電流型コンバータのことは平地研究室技術メモ No.20100228 電流型DC/DC コンバータについてに詳しく書かれており参考にしました。
今回は巻数比が足りなかったのでちょうど都合がよく、さらに冒頭にも書いたような利点もあるので電流型コンバータを作ることにしました。

ただ、電流型フルブリッジコンバータの個人での作例が少なくわからないことが多かったため、とりあえず試作して色々実験してみました。
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制御にPICマイコンを使用しています。マイコンとは言ってもデジタル制御しているわけではなく、ペリフェラルを使って内部で制御回路を組んでいます。メインループとかマジでwhile(1){}だけになってます

こちらは回路図です。本番も同じ回路です。PICを使う前提で描いたのでちょっと変なことになってます。あとゲートドライバとかは省略しています。
無題

制御は最初は電圧モード制御を使おうと思っていたのですが、過電流流れてぶっ壊れそうだったので、過電流保護も兼ねてくれる(?)電流モード制御を使うことにしました。
しかし電流モード制御をすると変な波形で発振(サブハーモニックとか言われるらしい)することがあります。これはスロープ補償をすることで抑えられるらしいですがちょっとめんどくさいなぁ...と思っていたところ、PICにはスロープ補償をしてくれるPRGというペリフェラルがあるらしいです。これは使うしかしかないです。
電流モード制御は電圧モード制御に比べて応答性が良いので出力の平滑コンデンサは4.7uFと小さくでき小型化にも貢献しました。
下の画像は出力100W→200Wにしたときのステップ応答の波形です。
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黄色(CH1):入力電流
水色(CH2):出力電圧
紫色(CH3):スイッチング素子ゲート波形
200us程度で立ち上がっていていい感じです。


こんな感じで色々あったのですが結果的には良いものが出来たと思っています。クソダサDANGERシールもちゃんと見えるしね!
400Wで作りましたが無理させたら600Wくらい出ました。でも熱設計的にマズイので数秒程度の短時間定格って感じでしょうか...200Wのモータに何W出させる気だよ

そうそう、今回制御にマイコンを使ったおかげでデジタルな処理もできるのがいいところです。コンバータの制御はペリフェラルに任せて、動作の状態の設定はソフト側から設定できます。電圧と電流の情報をADCで取得したり、UARTなどの通信機能を用いて外部とやり取りするなんてこともやろうと思っています。
処理能力は良いとは言えないPICですが、代わりにペリフェラルで色々するというのが正しいPICの使い方なのかなとも思ったり...。


最後に、今回作ったコンバータ+3レベルインバータでモータを回したときのオシロの波形です。波形的にも大丈夫ですしモータもちゃんと回ってるのでVVVFカートに使うことができそうです。

台風対策で正弦波インバータをでっちあげた

先月の台風15号では停電が発生して大変なことになっていましたね。そして今度はそれをさらに上回る勢力の台風19号が来るということで、ちょっとだけ停電対策をしてみました。

とりあえず何かしらの電源が生きてればいいと思ったので、奥に放置されていた12Vの鉛蓄電池を引っ張り出してきました。
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何年か使ってなかったんでほぼ使えないかもしれないなーと思いつつ電圧を測ってみると、予想を上回る0.2Vで完全にお亡くなりになっておりました。
まぁムリやろと思いながら、ダメ元で150Vとか無理やり掛けたりしてたら、中でバチバチ言いながらだんだん復活してきました。
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結果、容量は定格の1/4程度とはいえ十分使えるレベルまで復活しました。10Aとか流してもOKです。
もう希望のないバッテリーだったんで雑に扱ってたまたま復活してラッキーって感じだったんですが、多分相当ヤバそうだし絶対に真似しないでください。


とりあえず12Vは用意できたのでスマホ充電とライトくらいは使えるようになりました。
そうそう、ライトは昔作った100WLEDライトを持ってきて、バッテリーと電源装置をダイオードを介して並列ににすることで無停電ライトとしました。停電して足元見えなくなって部品踏むと痛いからね。ついでにライトにアルミアングル取っ付けてモーターで押さえつけてスタンドにしました(雑)。
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こいつは瞬断した時に一瞬だけ活きました。

この時点で台風接近まで半日くらいありましたので、電源の汎用性を持たせるため、正弦波インバータを作ることにしました。家庭内の電力をすべてまかなえるわけではないですから気休め程度のものです。

通常のDC-ACインバータは、バッテリーの12VからDC-DCにより150V程度に昇圧したあとインバータ+フィルタで100Vrmsの正弦波を出力します。昇圧に高周波トランスを用いるので小型・軽量化できるんです。
しかし今回はそんなの設計してるヒマもなく、部品は家にあるもので、時短のためなるべく簡単に制作できるように設計しました。
容量大きめの50/60Hzトランスがちょうど余ってたんで、12Vをそのままインバータに通し8.5Vrms・50Hzの正弦波にし、トランスに入力して100Vを出力するというものが完成しました。
キャプチャ
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インバータ部はPIC16F1778でPWM信号を生成し、適当なドライバと適当なMOSFETで組んだフルブリを動かしています。
フルブリからの出力はLCフィルタを通してトランスに入力されます。

最終的な出力波形。思ってたより綺麗でした。
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負荷として50Wのハンダゴテをつなげてみたところ、85Vrmsにまで低下してしまいました。このときのバッテリー端子電圧は10.3Vくらいだったと思う。死んでたバッテリーだしこんなもんよね。


結果として停電は免れ、インバータを使うことはありませんでした。しかしすぐ隣の地区では数時間停電してたようで、自分の地区でも停電してもおかしくなかったようです。備えあれば憂いなしですね。

何もなし

7月は特に何も作りませんでした。したがって書く内容が無いよう

作ったといえばこれくらいです。
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次期Lガンの試作回路の一部です
できれば8月はこれをどんどん作っていこうかと思います


記事が短すぎるのでちょっと前に上げたVVVF動画でも貼っておきます

FBTプラズマスピーカーを作った

フライバックトランス(FBT)を使ったプラズマスピーカーを作りました。

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プラズマスピーカーとは、放電により空気が熱せられ膨張することを利用したスピーカーです。
一定の放電では空気の膨張は一定なので音は聞こえませんが、放電の強弱によって"音"を表現することが出来ます。

AC100V入力にしたのでコンセントから直接電源を入力できます。
放電距離は最大25mm程度です。
DSC_3841


回路図です。ここには載せていませんが実際は整流・平滑回路、ノイズフィルタなどもあります。
555FBT

回路図中に大まかな動作説明が書いてあります。
事前実験時、1次コイルにある程度の電流を流さないと放電しないという現象が発生したため、PFM動作としました。1パルス当たりの電流は一定で、そのパルスの密度を変えることで放電に強弱をつけます。
D50dW3cU8AEnqjj
(黃:ゲート、青:FBT1次電流)
また電流を見てスイッチングする方式なので電源電圧の変動に影響されず、50Hz/60Hzのリプルはノイズ音として乗りません。

基板はB基板1つに収められました。
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筐体は適当なアクリルを使って作りました。接着が下手なので練習も兼ねて全部接着で作ってみました。
放電は風に影響されまくるので周りを囲って風よけにしました。高電圧で触ると割とマジで死にそうなのでガードも兼ねてます。
風よけは曲げ加工をしてみましたがいい感じです。


それと今回放電電極の形状を工夫してみました。
放電には、ある程度電極の距離が近くないと放電開始せず、一度放電すれば距離を伸ばせるといった特性があります。
しかし放電開始しなければ元も子もありませんので、結局(固定された電極では)放電開始時の短距離での動作するしかありません。
放電距離が長ければ音が大きくなりスピーカー的には有利ですが、上記のような理由で放電距離は伸ばせません...。
う~~~~~んコレはもったいない!!!ということで電極をこんな形状にしてみました。
まず、電極間距離の短い下のほうで放電開始します。その後、放電は熱いので上に行き、自動的に放電距離が伸びるという仕組みです。
コレのおかげで放電開始は8mm程度ですが最大25mm程度まで伸ばすことが出来ました。
あと放電がゆらゆら動くので見てて楽しいです。

動画


めっちゃ音質悪いでしょ
原因として、変調周波数が可聴域の部分があるためです。
まぁそれは仕方ないとして、思ってたより低音域がよく聞こえます。
んーあと全体的に音量が低いかなぁ...放電距離がそんなに無いのでこんなもんなのかもしれません。

音質改善を目指してPWMでの動作も試してみましたが、不慮の事故により回路を壊してしまったので改良は先になりそうです。壊れる前に聞いた感じはかなり改善できてるみたいでした。
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