フライバックトランス(FBT)を使ったプラズマスピーカーを作りました。

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プラズマスピーカーとは、放電により空気が熱せられ膨張することを利用したスピーカーです。
一定の放電では空気の膨張は一定なので音は聞こえませんが、放電の強弱によって"音"を表現することが出来ます。

AC100V入力にしたのでコンセントから直接電源を入力できます。
放電距離は最大25mm程度です。
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回路図です。ここには載せていませんが実際は整流・平滑回路、ノイズフィルタなどもあります。
555FBT

回路図中に大まかな動作説明が書いてあります。
事前実験時、1次コイルにある程度の電流を流さないと放電しないという現象が発生したため、PFM動作としました。1パルス当たりの電流は一定で、そのパルスの密度を変えることで放電に強弱をつけます。
D50dW3cU8AEnqjj
(黃:ゲート、青:FBT1次電流)
また電流を見てスイッチングする方式なので電源電圧の変動に影響されず、50Hz/60Hzのリプルはノイズ音として乗りません。

基板はB基板1つに収められました。
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筐体は適当なアクリルを使って作りました。接着が下手なので練習も兼ねて全部接着で作ってみました。
放電は風に影響されまくるので周りを囲って風よけにしました。高電圧で触ると割とマジで死にそうなのでガードも兼ねてます。
風よけは曲げ加工をしてみましたがいい感じです。


それと今回放電電極の形状を工夫してみました。
放電には、ある程度電極の距離が近くないと放電開始せず、一度放電すれば距離を伸ばせるといった特性があります。
しかし放電開始しなければ元も子もありませんので、結局(固定された電極では)放電開始時の短距離での動作するしかありません。
放電距離が長ければ音が大きくなりスピーカー的には有利ですが、上記のような理由で放電距離は伸ばせません...。
う~~~~~んコレはもったいない!!!ということで電極をこんな形状にしてみました。
まず、電極間距離の短い下のほうで放電開始します。その後、放電は熱いので上に行き、自動的に放電距離が伸びるという仕組みです。
コレのおかげで放電開始は8mm程度ですが最大25mm程度まで伸ばすことが出来ました。
あと放電がゆらゆら動くので見てて楽しいです。

動画


めっちゃ音質悪いでしょ
原因として、変調周波数が可聴域の部分があるためです。
まぁそれは仕方ないとして、思ってたより低音域がよく聞こえます。
んーあと全体的に音量が低いかなぁ...放電距離がそんなに無いのでこんなもんなのかもしれません。

音質改善を目指してPWMでの動作も試してみましたが、不慮の事故により回路を壊してしまったので改良は先になりそうです。壊れる前に聞いた感じはかなり改善できてるみたいでした。