ぽんず製造所

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SSTC

新しいテスラコイルの制御回路

以前QCWSSTCっぽいものという記事を書きましたが、ここではもうちょっと詳しく書きたいと思います


テスラコイルの制御回路といえば、ロジックICで作るのが一般的です。
しかし、いくつかICを使うので配線が面倒で、作ったとしても動かなくて回路を見直したらそもそも動かない回路だった、ということがありました。
そこで、マイコン内に回路を組み込んで回路が自由で簡単に作れるようにしました。

試作した基板

DSC_0705

一番手前のICがマイコンです。この中にいつものロジック回路が詰まっています。インタラプタ入力やデッドタイム生成などもこのマイコンで行えます。
その後ろがハーフブリッジのゲートドライブICです。今回はGDTを使わずハフブリドライバを使ってみました。
その後ろが1次コイルをスイッチングするMOSFETです。


できるだけ回路を簡単に、ということで今回はフィードバックにCTではなく、ツェナーダイオードを使ってみました。

キャプチャ

ツェナなので電圧FBになります。実験では遅れなどもなくしっかり信号も出力してくれてなかなか優秀でした。
ただし、この回路は位相がどうのこうのでコイルの向きなどを調整する必要があると思います。

この基板のメリットは、回路がうまく行かなくてもプログラム次第でロジック回路部分を自由に組み替えられることです。また、ハーフブリッジドライバを使用したのでほぼ確実にMOSFETをドライブできます。デッドタイムもマイコンで生成してるので安心です。
デメリットは、パワー部・ロジック部・二次コイルが絶縁出来ていないことです。うまくやれば問題ないですがちょっと気持ち悪いですよね。


コイル自体は以前のものを使用して試験動作させてみました。
下の写真は入力24Vで動作させた時のものです。このあと400Vまで入力してみましたがちゃんと動いてくれました。

DSC_0706

マイコンで制御できるということで、QCWのような波形にするプログラムを書いて動かしてみました。すると...

qcw4

なんと簡単にQCWDRSSTC風の放電を出すことが出来ました。実際はDRではないのでQCWSSTCだと思います。
波形はちょっと歪んでるけどそれっぽくなっています。

DS1Z_QuickPrint19

プログラム次第で普通のSSTCとQCWを組み合わせた動作をさせることも出来ます。
通常はインタラプタで入力して普通のSSTCの動作をさせ、一定時間おきにQCW放電をするようにしてみました。



通常の放電に対してQCWの放電の長さがよくわかります。


調子が良かった時の動画です。たまにコロナが出ているのはインタラプタ入力を浮かせてたのでこうなってしまいました。 




前からやってみたかったQCWドラムをやってみました。
SSTCとQCWを組み合わせられるということで、ドラム時にQCW動作をさせ、それ以外のときはノーマルSSTCとして音楽とドラムを同時に演奏しています。



QCWの存在感よ


やっぱり絶縁されてないからなのか、よくバグって変な動作になります。
それ以外にも波形を観察してみるとゲートドライバの遅れが酷くてヤバイ気がしました。何らかの方法で位相を調節してやる必要がありそうです。 
さらに波形をQCWにしても針状の放電が出てくれないのでコイルを巻き直す必要がありそうです。共振周波数が低いと針状の放電が出ないそうです。
それでは今日はこの辺(へん)で。

ドラム風に放電できるインタラプタ

テスラコイルでドラムっぽいこと昔からやってみたかったんですよね
QCWDRSSTCがドラムに最適だなとか思ったんですけどもうちょっと手っ取り早くやりたいなと思って(作る技量もないし)
インタラプタの方を改良してドラム風な放電ができるようにしてみました。 


とりあえず動画

うまるーん


けいおんのやつ


らき☆すた


ドラム音は、強制的に(通常のパルスに比べて)非常に長いパルスを1パルスだけ送っているだけだったりします。
放電が長くなるのと、通常の音楽の放電が中断されるのでポツッって感じに放電できるわけです
確か200us~1ms(ベロシティによって可変)のパルスだったと思います。

あと同時に通常の放電についても、ベロシティによってパルス幅可変にしました。
これによりパルス幅は74HC123制御ではなく全てマイコン制御になりました。マイコンがバグってもテスラ側に保護付けといたので大丈夫だと思います。
これで小さい放電(小さい音)とか大きい放電(大きい音)とか表現できますね!
動画内ではうまるちゃんの一番最後のピ↓ロ↓ロ↓ロ↓ロ↓のところとかわかりやすいと思います。

放電テスト的な↓

ボリュームも無理やり追加したので全体的な音量調節もできます。

アッそういえば74HC123を使わなくなったので、代わりに光コネクタ用の信号変調マイコンを取り付けました。ピン配置を合わせるために一回基板に実装してからソケットに刺さっています

CvYKjvQUEAAjX0x

テスラコイルといえば光コネクタの受信側の改造が必要でしたが、このマイコンを通すことで改造が不要になりました。これについてはまたいつか記事にしようと思っています。


実はどれも文化祭にあわせて改良した機能です。おかげでいい感じに放電させることができました。
それでは、今日はこの辺(へん) で。

テスラコイルで演奏した

そういえば2ヶ月位前にElecrowに発注してた基板が届きました。
10枚発注にもかかわらず11枚入ってました。Elecrowは多く入ってるという評判があるので実はコレちょっと期待してたり
弾速計キットV2.0の基板です。

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CIMG0343

NT京都で販売するつもりでしたが、Elecrow側のトラブルが合ったらしくてNTまでに日本に届かなくて結局販売できませんでした。
10x10cmで発注したけど5x7cmしか使わずもったいなかったのでHaido氏の基板も一緒に乗っけて発注しました。
Vカットはできない(できるけど高い?)らしいのでHaido氏が基板をカット、その後に自分のところに送っていただきました。

↓日本到着直後はこんなかんじだったらしい
CBP31wUUQAEFsta

コネクタ類が足りなくてあと少しで完成って所ですが配線ミスもなくしっかり動いてるようです。よかった。

1429623143949

弾速計キットV2.0は後々販売する予定です。



さて、テスラコイルで演奏するときはPCとテスラを絶縁しないとPCがフリーズしたりしてまともに演奏できません。
そのため光ファイバーケーブルとかで絶縁する必要があるのですが、よくあるテスラ回路だと光コネクタ(受光側)を改造する必要があります。
結構前にテスラ演奏用に光コネクタを購入してたけど改造がめんどくさくてやってませんでした。
いい加減演奏したかったのでようやく光コネクタの受光部を改造しました。
一般的なインタラプタの信号ではDTが低すぎたりするとインタラプタの信号ではなく「1」が出力されてしまいます。
具体的な改造方法は中の素子を取り出して普通のフォトトランジスタに交換するだけです。あとはカレントミラー回路やバッファとか通して整形すれば正確なインタラプラ信号が取得できます。

CIMG0345

左が送光コネクタ、右が改造済み受光コネクタです。送光側は改造する必要はありません。
フォトトランジスタを光ファイバーの位置ピッタリに合わせる必要があるので結構大変でした。こんな改造しなくても済む回路も考案中...
まぁこれで光ファイバーで送れるようになりました。

そういえばフィードバックをアンテナ→CTに変更しました。


改造も終わったんで久々にテスラコイルを引っ張り出してきて演奏してみよう....と思ったけどアホなミスして素子を飛ばしました
500Vの素子も少なくなってきたので倍電圧整流(282V)から全波整流(141V)に変更して200Vの素子で動かせるようにしましたが...

これフルブリ282Vの時の放電なんですが141Vだとコレの半分だよ

DSC_0294

さすがにしょぼいので"141Vでもコイル巻取り長くらい放電できるコイル"を目標に新しくコイルを巻いてみました(放電するとは言ってない)
VU75パイプに0.08mmUEWを1200回くらい巻いてみました。太めのコイルなのは共振周波数を落とすのが目的。ちなみに前のコイルはVU40で同じくらい巻いたので変わったのは太さだけです。
 
CIMG0344
あっ後ろの漫画はえっちなやつじゃないです


試しに放電させたわけですが数cmしか放電しない...

太い2次コイルの特徴を活かして思い切って1次コイルを2次コイルの中に入れてみました。

CIMG0346
CIMG0347

すると
 
CD-zfM6UgAIwC8n

コイル巻き取り長と同じくらい放電しました。
いやインダクタンスや1次の高さも変わってるし中に入れたから大きく放電したのかはわからないけど。
てかカンパントロイドとか頭悪そう(コナミ)


うまく行ったので演奏させてみます。

RED ZONE



ちなみに昔の放電はこんなんだった。
比べると安定度も放電長も良くなったと思う 。




"ビリビリ"中学生にちなんでonly my railgun



いい感じだと思う。あとはケース?にまとめられたらいいかも。
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